概要

日本の投資会社、株式会社メタプラネット。ビットコイン保有量を360BTCに拡大

キーポイント

  • 日本の上場投資会社である株式会社メタプラネットは、予定されていた10億円(680万ドル)のビットコイン購入を完了し、保有総額は360.368BTCとなった。
  • 同社は最大100億円(6800万ドル)を調達するために新株予約権を発行し、資金の大半をさらなるビットコイン購入に充てる。

 

ビットコインへの戦略的シフト

2024年8月6日、株式会社メタプラネットはビットコイン導入に向けた重要な戦略的動きを発表した。同社の取締役会は、第11回新株予約権の全株主に対する無償割当てを実施し、100億円を上限とする資金調達を行うことを決議した。

資金調達の主な内容

  • 株主の基準日2024年9月5日
  • 割当日:2024年9月6日
  • 行使価額:新株予約権1個につき555円
  • 行使期間2024年9月6日から2024年11月5日まで

 

資金配分

メタプラネットは、資金使途について次のように説明した:

  1. 社債の償還10億円
  2. ビットコイン購入:85億円
  3. 運転資本:5億円

同社は、調達した資金の大半を戦略的にビットコインの購入に充てることを強調した。この決定は、ビットコインの長期的な上昇の可能性と、通貨安(特に円安)に対するヘッジとしての役割に基づいている。

 

ビットコイン戦略の根拠

メタプラネットは、ビットコインに特化した戦略の理由をいくつか挙げている:

  1. 通貨安からの保護:ビットコインは、継続的な円安とそれに伴う資産リスクに対する安全装置と考えられている。
  2. 市場機会の活用:同社は、日本の低金利環境を活用し、通貨アービトラージを行い、円建て長期借入金でビットコインを取得する計画である。
  3. 株主価値の向上:この戦略は、ビットコインの保有を拡大することで一株当たり利益を増加させることを目的とし、長期的に大幅な上昇につながる可能性がある。
  4. 節税効果:日本の現行税制では、ビットコインの含み益は一定の条件を満たせば課税されないため、企業にとってビットコインの保有は他の資産よりも有利になる可能性がある。

 

最近のビットコイン買収

2024年8月20日、メタプラネットは当初のビットコイン取得計画の完了を確認した

  • 最新の購入57.273 BTC
  • 購入金額5億円(340万ドル)
  • 平均購入価格:1ビットコインあたり8,730,117円(約59,400ドル)
  • ビットコイン総保有量360.368 BTC
  • 投資総額34億5000万円(2350万ドル)

今回の買収は、8月初めに発表された10億円(680万ドル)の投資計画を実行するものである。

 

リスク認知

メタプラネットは潜在的な利益を強調する一方で、ビットコイン戦略に伴うリスクも認めている:

  1. 価格変動
  2. 規制リスク
  3. セキュリティ・リスクとオペレーション・リスク
  4. 導入と利用の不確実性

 

市場への影響と今後の展望

メタプラネットの出資は株価に好影響を与えた。8月20日の発表当日、同社の株価は前場で10.7%高の1,192円をつけ、日経平均株価の1.7%上昇を上回った。

同社はビットコインを長期投資として保有する計画で、保有するビットコインの一部についてカバードコールを販売するなど、追加収入を得るための選択肢を模索する。

伝統的な金融機関や企業が暗号通貨分野に参入するにつれ、Metaplanetのような投資はますます一般的になり、ビットコインやその他のデジタル資産のさらなる普及と価格上昇を促進する可能性がある。

トップ・ストーリー

その他の記事