キーポイント
- SECは、NYSE American LLCとCboeExchange, Inc.に対し、複数のスポットビットコインETFのオプションの上場と取引を「加速承認」した。
- 今回の決定は、9月にSECがNasdaq ISE, LLCのiシェアーズ・ビットコイン・トラストのオプション取引を承認したことを拡大するものである。
SEC、オプション取引を複数のビットコインETFに拡大
米国証券取引委員会(SEC)は、暗号通貨ベースの金融商品の進化に大きな一歩を踏み出した。2024年10月18日、同委員会はNYSE American LLCとCboe Exchange, Inc.の両社に「加速承認」を与え、複数のスポット型ビットコイン上場投信(ETF)のオプションの上場と取引を許可した。
この動きは、SECが2024年1月にビットコインETFのスポットを最初に承認したことを踏まえたもので、9月にナスダックISE, LLCのiシェアーズ・ビットコイントラストのオプション取引を許可した決定に続くものである。
オプション取引に承認されたETF
SECの承認は、以下のような幅広いビットコインETFを対象としている:
- フィデリティ・ワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド
- ARK21シェアーズ・ビットコインETF
- インベスコ・ギャラクシー・ビットコインETF
- フランクリン・ビットコインETF
- ヴァンエック・ビットコイン・トラスト
- ウィズダムツリー・ビットコイン・ファンド
- グレースケールのビットコイン信託
- グレイスケール・ビットコイン・ミニ・トラスト(NYSEのみ)
- ビットワイズ・ビットコインETF
- iシェアーズ・ビットコイントラストETF
- ワルキューレ・ビットコイン・ファンド
規制上の留意点
SECは提出書類の中で、今回の決定が証券取引法第6条(b)(5)に沿ったものであることを強調している。同条項は、取引所に対し、詐欺的・操作的行為を防止し、自由で開かれた市場を促進し、投資家と公共の利益を保護するための規則を設けることを求めている。
これらのオプション上場に対する当局の迅速な承認プロセスは、従来の規制の枠組みの中でビットコインベースの金融商品が受け入れられつつあることを示している。この進展は、暗号通貨市場の成熟度と安定性に対する信頼が高まり、デジタル資産が主流の金融システムにさらに統合される道を開く可能性があることを示しているのかもしれない。