キーポイント
- 裁判所の命令に従い、ナイジェリア政府は、#EndBadGovernance抗議デモの主催者に関連するとされる3700万ドル以上の暗号通貨を凍結した。
- 経済・金融犯罪委員会(EFCC)は、凍結された資産をマネーロンダリングとテロ資金調達の収益であると説明した。しかし、財布の所有者の身元は申請書では明らかにされていない。
暗号通貨ウォレットを凍結する裁判所命令
2024年8月9日、アブジャの連邦高等裁判所のエメカ・ヌワイト判事は、3700万ドル以上の資産を含む暗号通貨ウォレットを凍結する命令を下した。この措置は、8月8日に経済・金融犯罪委員会(EFCC)が提出した一方的な申請に対するものである。
判決のコピーを入手したPremium Timesによると、EFCCはこの資産を "マネーロンダリングとテロ資金調達の収益 "と説明している。凍結された資産には、3,700万米ドル(37,061,867,869.3ドル相当)が入ったウォレット1つと、合計約444,569ドルの資産を持つ3つの小さなウォレットが含まれる。
EndBadGovernanceデモへのリンク
EFCCは申請書の中で財布の所有者の身元を明らかにしなかったが、情報筋によると、連邦政府はその資金を#EndBadGovernanceデモの主催者と思われる人物に追跡したとPremium Timesに伝えた。2024年8月1日から10日まで行われたこれらの反政府デモは、ナイジェリアにおける生活費の上昇、経済的苦難、統治問題によって引き起こされた。
これらの暗号通貨資産の凍結は、デモに関連する個人に対するより広範な取り締まりの一環であるようだ。治安部隊は、デモ参加者とデモ中の犯罪容疑者の両方に対して行動を起こしたと報じられている。ナイジェリア政府の対応には、略奪容疑者の逮捕や、カノ州での抗議行動中にロシアの国旗を掲げたことに関与したとされる7人のポーランド人の拘留も含まれている。
歴史的背景と政府の対応
ナイジェリア政府が抗議デモの主催者に対してこのような措置を取るのは今回が初めてではない。2020年、「#EndSARS」抗議デモの最中、政府はテロ活動につながる可能性があるとして、運動家に関連する銀行口座を封鎖した。ナイジェリア中央銀行(CBN)は20の口座を凍結し、凍結期間の延長を裁判所に求めた。
暗号通貨ウォレットに対する今回の措置は、ナイジェリア当局による抗議デモ後の反応と同様のパターンを反映している。また、特に抗議運動や経済の安定に対する潜在的な脅威に関連して、同国における暗号通貨の使用に対する政府の継続的な懸念を浮き彫りにしている。
事態の進展が続くなか、この最新の動きがナイジェリアにおける抗議運動や暗号通貨利用の広範な状況にどのような影響を与えるかはまだわからない。