キーポイント
- オーストラリアの成人の5人に1人が現在暗号通貨を所有しているか、過去に所有したことがあり、世界平均の6.8%を大きく上回っている。
- オーストラリア人の半数近く(49%)が暗号を所有しているか、今後1年以内に購入を検討しており、投資嗜好の変化を示している。
今月発表された画期的な調査報告書の中で、ニュージーランドの大手暗号通貨取引所であるEasy Cryptoは、Protocol Theoryと共同で、オーストラリアにおける暗号通貨導入の進化する状況についての驚くべき洞察を明らかにした。18歳から70歳のオーストラリアの成人1,063人を対象としたこの調査では、伝統的な投資に代わる実行可能な選択肢としてデジタル資産をますます受け入れている国の姿が描かれている。
オーストラリア、暗号通貨導入でリード
報告書によると、オーストラリアは世界的な暗号通貨普及の最前線にあり、成人の20%が現在暗号通貨を所有しているか、過去に所有していたことがある。この数字は、世界の暗号通貨普及率6.8%(推定)を凌ぐもので、オーストラリアは暗号通貨普及の連続体における「アーリー・アダプター」のカテゴリーにしっかりと位置づけられている。
さらに重要なのは、今後の成長の可能性である。今後1年以内に暗号通貨の購入を検討している人を含めると、その普及率はオーストラリア人口のほぼ50%に急上昇する。これは投資姿勢の大きな変化を示唆しており、多くのオーストラリア人が暗号を金融ポートフォリオへの正当な追加要素として見ている。
暗号 vs. 不動産:新たな投資パラダイム
この調査で最も興味をそそられたのは、暗号通貨とオーストラリアの伝統的な夢である不動産所有との比較である。初めて住宅を購入する人の平均が頭金を貯めるのに8年を要する現在、暗号通貨は多くの人にとって魅力的な選択肢として浮上している。
暗号投資へのアクセスのしやすさが、この傾向を後押ししている。オーストラリア人の3分の2近くが、クリプト投資では少額から長期投資が可能であることに同意している。この柔軟性は特に若い世代にアピールしており、39歳以下の投資家の45%までが、暗号をより大きな経済的平等への道と見なしている。
課題と前途
熱意が高まっているにもかかわらず、暗号業界はより広範な普及のために大きなハードルを乗り越えなければならない。本レポートでは、回答者の70%が暗号関連の情報を理解するのは困難であると感じており、62%が誰に助けを求めればよいかを知るのに手助けが必要であると指摘している。これらの障壁は、暗号空間におけるより良い教育と、よりユーザーフレンドリーなプラットフォームの必要性を強調している。
安全性と規制も依然として重要な懸念事項である。回答者の半数は、暗号をより幅広い投資家層にアピールするために、政府や業界全体の規制強化の必要性を強調している。このような監督強化を求める声は、正当性と安定性を求める市場の成熟化を反映している。
暗号がオーストラリアで普及し続ける中、業界はアクセシビリティ、教育、セキュリティの向上という明確な課題に直面している。こうした課題が解決されれば、デジタル資産は多くのオーストラリア国民の金融の未来においてますます重要な役割を果たすようになり、今後何年にもわたってオーストラリアの投資環境を再構築する可能性がある、と報告書は示唆している。